虎の巻01:研修の目標は明確ですか?~目的と目標の違い

研修の「目的」と「目標」が異なることをご存知ですか?「目的」は明確になっているが、「目標」は”置き去り”になっているケースが意外と多いです。

研修の目的、実施内容、目標

研修の企画は、まず「目的」と「実施内容」と「目標」の3つを考える必要があります。

※なお、通常の「目的」「目標」の意味や定義とは、異なっております。これまでお客様との対話から、以下のように定義した方が理解されやすかったためです

まず「研修の目的」とは「何のために、研修を行うのか?」です。例えば、新入社員が受ける「社会人マナー研修」であれば、「配属前に、社会人としての基本的な心構えとマナーの重要性を理解することが必要なため」といったところでしょうか。

次に「実施内容」とは「『目的』に対して、何を行うか?」です。先ほどの新入社員研修であれば、「社会人のマナー」や「ホウ・レン・ソウの定義」など研修カリキュラムの内容にあたります。

最後に「研修の目標」とは「『実施内容』によって、どんなことができるようになるか?到達できるか?」です。「社会人としての挨拶や言葉遣いができる」「ホウ・レン・ソウの違いを説明できる」など、研修実施後の到達点や基準点になります。

研修の「目標」が曖昧?!

このうち、「お客様」も、「研修会社」も、共に不明確のまま、研修を実施していることがあります。

それは、「研修の目標」です。
研修の「目標」が、「目的」や「実施内容」と”同じ”であったり、境界が曖昧だったりすることが多いのです。

そもそも「目的」には、組織の方向性や意図のような大きな事柄が設定されるものです。「何の為にこういう教育を行うのか?」という問いに対する「答え」でもあります。たとえば「厳しい状況下でも対応できるように、○○の知識やスキルを身に付けてほしい」という感じです。

しかし、「目的」はあくまで「方向性」です。走ることで例えるとするならば、「どちらの向きに走り出すか」であって、目標である「どこまで走るか」ではありません。

一方「実施内容」は、「何を研修で扱うか」という「メニュー」にすぎません。走ることでたとえれば、「手段や方法の紹介」と「走るための練習内容」です。やはり「どこまで走るのか」ではありません。

当然、研修は、受講者が成長しなければ意味がありません。
だから、「目的」や「実施内容」から「研修の結果、どんな成長を想定するのか」を考え、定義する必要があります。これが「目標」です。「目的」や「実施内容」とは別物なのです。

「目標」はお客様と研修会社が一緒に考えるもの

「目的」は「方向性(教育する理由)」です。だから当然、お客様で考えていただくものです。
一方「実施内容」は「目的」という理由や要望を受けて、「何を行うか?」を研修会社が考えるものです。

では、「目標はどちらが考えるのでしょうか?」

私は「目標」はお客様と研修会社が一緒に考えるものだと思ってます。

まず、あなたも、研修を行う理由(つまり「研修目的」)から、どんな目標を立てるか、考えてみてください。
そして、研修会社の提案書や企画案(これが「実施内容」)を読んで「こちらの想定した目標をどれくらい満たすか?」吟味してください。

更に、研修会社と「研修会社が想定した目標は何か?」聞き、「こちらが想定する目標とのギャップがあるか?」「この目標で充分か?」を話し合ってみてください。

研修毎に「目標」が明確になれば、研修後に、「どの程度目標を達成できたか?」「不十分な点があれば、次の研修ではどんな実施内容が良いか」「それとも研修以外の教育が必要か?」などが自然に気付くようになります。こうして、御社の社員教育が、どんどんブラッシュアップされることになるのです。

今回のチェックポイント
【研修の「目標」を明確にすべし】